2019年におけるAIの動向~AIに何を期待するか~」では、人工知能(AI)がどのように生活に浸透し、世界に影響しているかをみていきました。現在私たちは、世界を変える10の新しいテクノロジートレンドの1つとして認められたAI(ガートナー、2018年)の時代の中にいます。

この大きなテクノロジートレンドである人工知能(AI)において、FPTは自然言語処理、ユーザ行動予測システム、コンピュータービジョン、アドバンスドアナリティクスの4つの異なる分野で下記のサービスを提供しています。



AIに関する下記のアンケートにご協力いただけますと幸いです。

 

1.自然言語処理(NLP

自然言語処理はAIの最も有名な技術の1つであり、自然言語理解(NLU)、自然言語相互作用(NLI)、および自然言語生成(NLG)を含みます。過去数年にわたり、FPTソフトウェアは自然言語処理(NLP)を活用してさまざまなソリューションを開発・提供してました。

1つの事例として、FPTは英語、日本語、ベトナム語の3言語をベースとした多言語チャットボットを開発しました。このプラットフォームは、30以上の言語をサポートし、カスタマイズ可能なクラウドベースの自動カスタマケアセンターを提供しています。この多言語チャットボットは、Webサイト、Facebook、Skype、SMSなどのさまざまなプラットフォームに統合できます。

FPTソフトウェアは、さまざまな場面において、分析のためにこの技術を活用しています。感情分析モジュールを使用したFPTの製品では、肯定、否定、または客観的な観点から視聴者のコメントを分析したり、コンテンツのトピックに基づいて有益なレポートを提供したりするのに役に立っています。

また、FPTが開発した、翻訳ソフトは、日本語とベトナム語の専門的なITドキュメントの翻訳に活用されています。akaTransは、FPTの20年に及ぶ日本企業での経験を通じて蓄積したデータを使用し、同言語(日本語・ベトナム語)における最適な翻訳ソフトとなっています。展開からわずか1年で、akaTransは1700人以上のユーザを持ち、150件以上のプロジェクトをサポートし、140万語が翻訳されました。

自然言語処理(NLP)は光学文字認識(OCR)を組み合わせると、さまざまなメリットをユーザーにもたらします。FPTの開発した自然言語処理(NLP)と光学文字認識(OCR)を活用した製品は、構造化されていない一般形式の文書であっても、スキャンしたコピーまたは画像内の文字を検出および抽出することができます。本製品は現在、銀行や金融、小売、保険などのさまざまな業界で活用されています。

さらに、FPTソフトウェアは銀行および金融向けのRPAツールakaBot™を展開しています。 これは、自動化とデジタル化のための包括的なソリューションを提供し、従業員と顧客の満足度を向上させながら企業の生産性を向上させるRPAプラットフォームです。RPAと高度なOCRを組み合わせることが可能なakaBot™ Agentは、受注からプロセスの監視と実行まで、反復作業の自動化を支援します。この標準化されたソリューションは、既存のシステムに影響を与えることなく自動化プロセスのために他の多くの業界で広く活用できます。

 

2.ユーザ行動予測システム

人工知能のもう一つの注目すべき用途は、ユーザー行動予測システムです。このユーザー行動予測システムは、特にオンラインプラットフォームで、非常に一般的なものになりました。このシステムは、ユーザーのニーズを予測し、ニーズに合ったオファーを提供することにより、ユーザエクスペリエンスを向上させるのに役立ちます。この予測システムは小売分野で広く活用されています。そこでは、小売またはeコマースでの商品を閲覧するさいに、ユーザは自分にあったさまざまな推薦された製品を見つけられます。近年では、メディア分野でも活用されています。例えばNetflix、YouTube、さらにはFacebookやLinkedInなどで推薦システムを利用しています(Human in AI、2017年)。FPTソフトウェアの推薦システムは、Direct TV(映画やテレビの推薦のため)やベトナム最大のオンライン新聞であるVnExpress(推薦記事のため)、新興のeコマースプラットフォームであるSendo(製品推薦のため)のようなさまざまな分野で企業をサポートしています。また、FPTでは、韓国の銀行における顧客の行動を分析し、どの商品を各個人に宣伝すべきかを提案するための推薦システムを導入しました。さらに、予測システムは、金融および保険部門における不正の検出を支援することも可能です。

 

3.コンピュータビジョン

コンピュータビジョンは、コンピュータが人間の視覚と同じように画像を見て識別および処理を行い、適切な出力を提供することを可能にする技術に焦点を合わせています(Techopedia、2019年)。コンピュータビジョンの目的は、見るだけでなく、コンピュータの観察に基づいて有用な結果を提供することです。

大手航空会社向けに構築されたFPTソフトウェアの船舶検出システムは、衛星画像を分析して船舶の位置と航行を検出します。コンピュータビジョンは自律走行車にも適用され、そこでシステムは、人、物、および道路標識を検出して、自動車は路上を移動することができます。FPTソフトウェアは、ベトナムの居住区に自動運転車を提供した最初の会社です。

顔認識と組み合わせたコンピュータビジョンは、FPTソフトウェアが大手建設会社に提供しているソリューションであり、人々と彼らの身元を割り出すことによってカスタマケアとセキュリティを支援します。また、小売分野では、FPT Shopのためにコンピュータビジョンを活用したシステムが開発されており、店舗に入る人の数を検出してカウントするのに役立ちます。さらに、ヒートマップおよび顧客の行動を追跡および分析して、店舗のどの領域がより多くの顧客を引き付けるのかを特定することによって、商品と店舗のシステムを見直すことができます。また、ヘルスケアにおいては、スキンケアシステムおよび筋肉・脂肪領域検出システムでのAI搭載診断が研究開発されています。

 

4.アドバンスドアナリティクス

近年、データ量および必要な計算能力が増大していると共に、データ分析は機械学習や深層学習を駆使したアドバンストアナリティクスにより、効率改善が行われています。

人事部門では、FPTが開発した人事システム製品を活用して、人事に関するデータを分析し、人事問題を調査し、人事管理を最適化することができます。これは、強力なデータマイニングのための巨大でマルチソースなデータレイクにも拡張できます。本製品では、リソース保持(どの従業員が今後2、3ヶ月に休暇を取るかの予測)、リソース充実(履歴書とスキルの確認)、退職率分析(退職後の従業員の復帰の可能性の予測)などのさまざまな機能を使用することができます。また、製造部門におけるアドバンスドアナリティクスでは、予知保全システムによる機械の運転音や保守履歴を分析することで、機械およびロボットの故障を予測・保守を行うことができます。

最後に

FPTソフトウェアは、長年にわたり、お客様に最高のサービスを提供するために、人工知能技術の研究と開発に取り組んできました。

自然言語処理(NLP)、ユーザ行動予測システム、コンピュータビジョン、アドバンスドアナリティクスの4種類の多様なテクノロジーとソリューションにより、FPTはお客様のビジネスを強力に支援します。

今後の記事では、AIに関する事例を詳しくご紹介いたします。(FPTのAIサービスページはこちらから)

 

出典

Gartner(2018年)「Gartner Identifies the Top 10 Strategic Technology Trends for 2019」(オンライン) 参照リンク:https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2018-10-15-gartner-identifies-the-top-10-strategic-technology-trends-for-2019 [2019年06月12日にアクセス]

Human in AI(2017年)「Understanding Recommendation Engines in AI – Humans For AI – Medium」(オンライン) 参照リンク:https://medium.com/@humansforai/recommendation-engines-e431b6b6b446 [2019年7月8日にアクセス]

Techopedia(2019年)(オンライン) 参照リンク: https://www.techopedia.com/definition/32309/computer-vision [2019年7月8日にアクセス]