お客様
お客様は、構成の監査と制御分野における一流企業です。ITインフラストラクチャのすべての構成イベントを検出し分析した上で行う構成監査と制御ソリューションを通じて、各社はリスクを管理し、業務効率を高めることができます。
要求仕様
お客様は、エンタープライズ構成管理用の単一ソフトウェアソリューションに変更監査と構成評価を統合し、仮想および物理的なIT構成の完全な制御を提供する基盤システムを持っていました。
本システムに付属している構成評価ポリシーは、内部のポリシーに対してIT構成を積極的に評価・検証し、基準及びセキュリティ要求を遵守、ポリシーに反した設定の報告をし、詳細な修正手順を提供します。
IT構成が良好な状態に設定されると、お客様の実績のある変更監査はそれらの保守や不適切な変更の検出・警告に役に立ちます。そして、充実した内容の報告は、ITインフラストラクチャの状況に関する視覚的なフィードバックを迅速に提供し、詳細を変更するためにドリルダウンをサポートし、改善への取り組みを支援、 監査のための証跡を提供することができます。
このシステムは頻繁に保守・アップグレードされているため、お客様は既存の保守プロセスに自動化テスト を適用することを希望されました。それが、本システムの保守オフショアパートナーとしてFPTソフトウェアを選んでいただいた理由です。
既存の保守プロセスでは、システムが変更される度に、お客様は多くの回帰テストを実施しなければならないため、工数だけでなく保守コストが増加してしまっていました。そのため、本プロジェクトでは、FPTソフトウェアにその製品に対する自動化テスト の実施を要請されました。このテスト方法では、作成されたテストスクリプトが再利用され、システムがシステムのビジネスルールに従って多くの正確な結果を提供することが保証されます。さらに、お客様の保守プロセスでの工数及びコストも節約できるようになりました。
課題
第1の課題は、既存システムの複雑さによるものです。既存システムは数百万行のコードを持ち、巨大なマルチプラットフォームの互換性のあるエンタープライズソフトウェアソリューションです。また、3ヶ月毎に新しいリリースがあります。
第2の課題は、自動化テスト が広範囲にわたるものの、弊社は同テスト形式に関する実績がそれほど多くなかったことです。既存システムのどの部分に対して自動化テスト を適用したほうがよいかを判断する必要がありました。
第3の課題は、既存システムがマルチプラットフォームアプリケーションなので、異なるプラットフォームや環境で自動化テスト を行う必要があり、テストプロセスにおいて潜在的な問題がありました。
ソリューション
プロジェクト開始当初は、アプリケーションの最も安定したモジュールに自動化テストを適用することにしました。
最初のフェーズでは、業務フローを理解するために、QAによる手動テストを行い、自動化テスト用のソリューションを検討しました。
6名体制のプロジェクトチームを編成(オフショア:5名、オンサイト:1名)。オンサイトメンバーは、3ヶ月間お客様の開発者とやり取りし、自動化テストのフレームワークを作成しました。本フレームワークの主な機能は、RMI使用でビジネスレイヤーより対象を抽出し、抽出した対象をテストに使用することです。
第1フェーズの終了段階では、自動化テスト適用範囲が従来の手動テストの5%-10%だけでなく、中間のステップをカバーでき、テストがより迅速に実施できるようになることがわかりました。
メリット
本プロジェクトは、お客様からの評価結果も良く、CSS(お客様の満足度アンケート)も非常に高い点数をいただきました。なお、本プロジェクトを通じて、お客様とFPTソフトウェアとの間の密接な関係と長期協力関係が強化されました。これはFPTソフトウェアとの契約が2012年末まで続いたことにも表れています。
使用した技術:
Java Core、Java Bean
RMI、SOAP
SSHプロトコル(Secure Shell)
CYGWIN
Oracle及びMS SQLサーバ Windows, Solaris, Linux