サステナビリティ
環境保全
F J P グループは、気候変動や廃棄物をはじめとする地球規模の環境課題を豊かな社会を未来へつなぐために全社で取り組まねばならない課題であると考え、「ビジネス行動規範」に環境保全に関する方針を定め、全社を巻き込んだ施策を推進しています。自社内における省エネ、省資源活動に加えて、情報通信サービス事業の提供を通じ、人やモノの移動の抑制、遠隔操作などによる業務効率化、電子媒体使用による紙資源などの抑制といった環境負荷の低減に貢献できると考えています。
環境マネジメント
FJPグループでは、総務部門が中心となり社内における省エネや省資源をはじめとする環境保全活動を全社に展開しています。これらの活動はCEOをトップとするCSR推進会議にて、報告・承認がなされ、法令の遵守状況、現状のモニタリング、各施策の実績・有効性の確認、今後の目標や対応について報告・承認される仕組みになっています。
環境に関する法規制の遵守
FJPグループは、環境法令などの最新情報をタイムリーに収集し、社内に周知徹底するとともに、必要に応じて社内ルールを改訂しています。また、法規制等の遵守状況を定期的に確認しており、2022年度は環境に関する法規制の違反はありませんでした。
環境教育・啓発
近年、気候変動に関しては2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを日本政府が宣言するなど、地球環境に対する社会の動きは目まぐるしく、FJPグループが環境保全に寄与していくためには、従業員一人ひとりがこのような状況について意識し、行動していくことが不可欠です。従業員に向けて、環境意識の向上を目的とした研修や社内ポスターによる啓発活動を行っています。
気候変動への対応
当社グループは、気候変動に対して、節電の推進やエネルギーの効率的利用などの社内取り組みに加え、事業活動を通じて貢献することを目指しています。
オフィスの省エネルギー
情報通信サービス事業を展開するFJPグループが使用するエネルギーのうち大半をオフィスにおける電力使用が占めており、その削減は重要な課題です。使用電力量を適切にモニタリングし、削減に向けた効果的な施策を推進しています。 2022年度のFPTグループの電力使用量は571千kWhでした。
<主な省エネ施策>
- 使用電力が少ない通信機器へのアップグレード
- 空調の自動オフシステムの導入
- みなとエコ宣言への参画
- テレビ会議の推奨を通じた出張の削減
サプライチェーン全体における温室効果ガス
(GHG)削減の取り組み
FJPグループは、気候変動の影響を軽減するためサプライチェーン全体におけるGHGの排出量の把握と削減に取り組んでいます。
今後、集計範囲の拡大と更なるGHG排出削減を目指していきます。
温室効果ガス排出量 スコープ1,2,3(2022年度)
スコープ・カテゴリ |
排出量(t-CO2) |
|||
---|---|---|---|---|
2021年度 | 2022年度 | |||
スコープ1 | 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出 | 11.7 | 16 | |
スコープ2 | 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出 | 206.6 | 459.1 | |
スコープ1,2 合計 | 218.3 | 475.1 | ||
スコープ3 | スコープ1,2以外の間接排出 | |||
カテゴリ1* | 購入した製品・サービス | 12,501.7 | 11,139 | |
カテゴリ2* | 資本財 | 234 | 263.7 | |
カテゴリ3* | スコープ1,2に含まれない燃料及びエネルギー活動 | 27 | 38.9 | |
カテゴリ5* | 事業から出る廃棄物 | 3.9 | 0.1 | |
カテゴリ6* | 出張 | 149.7 | 551.2 | |
カテゴリ7* | 雇用者の通勤 | 244.1 | 633.3 | |
スコープ3 合計 | 16,252.5 | 12,626.2 | ||
スコープ1,2,3 合計 | 16,470.9 | 13,101.4 |
循環型社会への取り組み
FJPグループは、地球上の限りある資源を有効かつ効率的に利用し、循環型社会の形成に貢献すべく取り組んでいます。
廃棄物の削減に向けた取り組み
FJPグループは廃棄物の削減を目的に、リサイクルやごみの適正な分別をはじめ、電子媒体の使用による紙使用削減、プラステックごみ利用抑制に向けた取り組みを推進しています。
FJPグループの2022年度の廃棄物総排出量は1.48tでした。
環境に配慮した
製品・サービス
FJPグループは、SDGsや社会課題解決に貢献できる付加価値の高いソリューションの創出および提供に注力しています。
需要予測・仕入れ最適化ソリューションUsee
Useeは、天気や通勤者の変動、人口統計などのビッグデータと販売実績データからAIを活用して店舗とその商品ごとの需要予測を行うソリューションです。UseeのAIとビッグデータの活用により正確な需要予測に基づいた仕入れ計画を立てることができるようになります。このことは、欠品による治療遅延、期限切れによる廃棄物増大、過剰な仕入れによる商品ロスの課題解決に貢献します。導入したベトナムにある最大手ドラッグストアチェーン店のLong Chauでは、欠品商品6割・在庫数量3割削減の効果を上げています。
フードロス削減に貢献する需要予測ソリューション
天気や通勤者の変動、人口統計などのビッグデータと販売実績データからAIを活用して地域や店舗ごとの需要予測を行うソリューションを開発しています。AIとビッグデータの活用で、より正確な需要予測に基づいた仕入れ・生産計画を立てることができるようになります。これにより、生産過剰による廃棄物増大や過剰な仕入れによるフードロスの課題解決に貢献します。
また、この需要予測ソリューションは、データサイエンスの専門知識がなくともAIモデルを構築でき高精度の予想ができるのが特長で、多く企業への導入が期待されます。
AI駆動のスマートコントローラーでエアコンの消費電力を30%削減
akaCoolaは、外出時の自動OFF機能、外出先からのエアコン操作ができるエアコン用スマートコントローラーです。AIを活用することで体内時計に適応した温度を自動的に維持し、快適さを保ちながら使用電力量を30%削減し、CO2排出に貢献することができます。多くのメーカーのエアコンに対応し、手軽に使える月々課金のサブスクリプションモデルを採用しています。
ビジネスの発展とCO₂排出量削減に貢献するデジタルロジスティックサービス
物流業界はeコマースの著しい成長による物流量の増加・複雑化が進み、消費者からはより速い付加価値のある配送を、社会からはCO₂排出量の削減を求められています。どちらの期待にも応えられるよう、10年以上にわたりグローバルレベルの物流トップ企業と協力し、さまざまなソリューションを開発・提供してきた経験を活生かし、効率化・省力化を重視したデジタルロジスティックサービスを提供しています。配送ルートの最適化、高度な倉庫管理システム、郵送システムの構築など、オペレーションの改革を行い、配送の質とスピードを両立しつつ、CO₂排出量の削減に貢献しています。
文字認識プラットフォームakaDocでコストも環境負荷も削減
当社グループは、さまざまな文書のデジタル化を支援する光学式文字認識(OCR)プラットフォームakaDocを開発しました。akaDoc はAI技術により、使えば使うほどOCRの機能が向上し、精度の高い文書を作成することができる上に、画像からのコンテンツ抽出や文書データの分類、デジタル形式への変換など、さまざまなデータ入力プロセスのデジタル化をサポートします。これにより企業におけるデータ入力コストは、60~80%削減が可能になります。また、データ入力の効率化、コスト削減の実現は、紙やインク使用量、紙の廃棄量削減にもつながり、環境負荷低減にも効果的です。